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投稿日: 2026年03月27日

「国内価格の数倍」でも売れる?現地のリアルな声で180度変わった価格への不安【フィリピン / 成功事例】

京都で半世紀以上にわたり愛される「横綱あられ」を製造する天狗製菓株式会社。

輸出向け商品の準備はできていたものの、具体的な販路やノウハウがなく、海外展開への一歩を踏み出せずにいました。
そんな中、COUXUの支援を通じてフィリピンでのポップアップイベントへの出店を決意。国内価格の数倍という設定に不安を抱きながらも、現地で待っていたのは「美味しいから買う」という価格の壁を越えたダイレクトな評価でした。

試食販売を通じて得た確かな手応えと、次なるステップに向けた「視覚的アピール」という課題について、フィリピン市場でのリアルな体験談と今後の展望をお伺いしました。

この記事でわかること(要点)

  • 輸出ルートを持たない中小企業が、海外進出の第一歩を踏み出したきっかけ
  • 価格の壁を「美味しさ」で越える、フィリピン市場のリアルな購買行動
  • 現地消費者の声から見えた、「味」と「原材料」を伝えるコミュニケーション
  • 試食販売の次に見据える、視覚的アピール(POP・看板)の重要性

天狗製菓株式会社 ロゴ
天狗製菓株式会社
所在地
京都府京都市
事業内容
スナック菓子(横綱あられ等)の製造・販売
海外の輸出状況
今回のフィリピン展開が初めて

輸出商品の準備は万全。足りなかったのは「現地の生の声」を聞く機会

Q. まずは会社の概要と、海外進出を考えたきっかけを教えてください。

A. 弊社は京都に拠点を置き、主に国内のスーパーやドラッグストア向けに「横綱あられ」などのスナック菓子を製造・販売しているメーカーです。海外進出については、以前から輸出向けに賞味期限を延長した商品(定番のドレッシング味、ピリカレー味、黒胡椒味)の開発を進めており、準備自体は整っていました。
しかし、独自で海外の出展場所にたどり着けるルートがなく、具体的なアクションを起こせずにいたのが実情です。

Q. 数ある中で、今回の出展への参加を決めていただいた理由は何でしたか?

A. どこの国であれ、COUXUさんのお力添えで「現地の消費者の生の声」が聞ける機会をいただけたことが最大の理由です。海外の方々が私たちの商品をどう評価するのか、そのリアルな反応を知りたかったため、今回の企画への参加を決断しました。


価格の不安を覆す「美味しいから買う」というダイレクトな評価

Q. 実際にフィリピンの店頭で展開してみて、どのような手応えを感じましたか?

A. 一番嬉しかったのは、「美味しいからすぐ買う」と言っていただけたことです。日本国内では「美味しいけれど、いくらなの?」と価格がシビアに見られがちですが、現地の方は値段も見ずに味の評価だけで購入を決めてくれました。
実は事前のミーティングで、コストを反映した販売価格が国内の数倍になることに対して「本当にこの価格帯で買ってもらえるのか」と強い不安を抱いていました。しかし、実際に販売が始まると数量的にも非常に良く売れ、特に「ピリカレー味」が意外な人気を集めました。

Q. 現地のお客様からの声で、特に印象に残っていることは何ですか?

A. 原材料や味に関する質問が多かったですね。日本で「あられ」というと米粉を想像されますが、弊社のあられは小麦粉を使用しています。そのため、「米粉ではなくフラワー(flour / 小麦粉)です」と丁寧に説明する必要がありました。
また、催事を盛り上げるために少数持参した国内向けの「わさび味」などについても、「辛いの?どんなジャンルの味?」と聞かれることが多く、言葉で味のイメージを伝えることの重要性を感じました。ちなみに、わさび味や梅しそ味は数が少なかったこともあり、すぐに完売状態となりました。


試食の限界と「視覚的アピール」という次なる課題

Q. 今回の取り組みを踏まえて、見えてきた課題や今後の展望をお聞かせください。

A. 今回は「とにかく食べてもらうこと」を目的とし、店頭に来られた方への試食をメインに行いました。しかし、試食だとどうしても1対1のコミュニケーションになってしまい、それ以外のお客様を取り逃がしてしまう場面もありました。
今後は、遠目からでも「ここに日本のお菓子が売っている」とわかるような大きなPOPや看板を用意し、視覚的なアピールを強化したいと考えています。もし同じ場所で長期展開できるなら、月ごとに展開する味を変えてみたり、アピール方法を工夫したりと、色々なテストを重ねて輸出の取引量を増やしていきたいです。

Q. 最後に、これから海外進出を考えている企業へメッセージをお願いします。

A. 私たちのような中小企業にとって、海外進出は「ふわふわしていてよくわからない」と感じる方が大半だと思います。
まずは情報を得るために、ネットで調べるだけでなく、地域のセミナーやジェトロのイベントなどに実際に足を運んでみてください。
色々な話を聞く中で、自社と相性の良い機会やパートナーが絶対にどこかに転がっているはずです。まずは直感でも構わないので、少しでも反応のあったところにお世話になってみる、一歩踏み出してみる勇気を持つことが大切だと思います。


まとめ:フィリピン市場への挑戦で見えた可能性と次のステップ

  • ○ 美味しいは国境・価格を越える
    国内の数倍の価格設定でも、試食で「美味しい」と感じてもらえれば即購買に繋がるという事実。
  • ○「味」と「原材料」の丁寧な説明
    米粉と小麦粉の違いや、辛さの度合いなど、現地消費者の疑問に直接答えるコミュニケーションから生まれる安心感。
  • ○ 試食+視覚的アピールの相乗効果
    1対1の試食販売に加え、遠くからでも目を引くPOPや看板(視覚情報)を用意することで、さらに多くのアプローチが可能に。
  • ○ まずは一歩踏み出す勇気
    セミナー参加やイベント主催者との相談などを通して、自社と相性の良いパートナーを見つけることが海外展開の確実な第一歩に。

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